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いのちと地域を守る津波防災アクション

「カケアガレ! 日本」は、東日本大震災の被災地・東北発の新しい津波避難プロジェクトです。

実施事例一覧

2014年3月16日実施

Case04 避難行動要支援者(高齢者、障がい者等)避難誘導に関するワークショップ

メイン.JPG「カケアガレ!日本」では、災害時に早急な避難を困難とする避難行動要支援者(高齢者、障がい者、妊婦の方、他)に向けた、津波避難訓練の実施について検討しています。東日本大震災では、健常者に比べて障がい者の死亡率は約2倍という高いデータが出ています。そこで、実際に津波避難訓練に入る前に、まずは避難行動要支援者の立場や、主に肢体不自由な方の避難に関する課題について学ぼうと、気仙沼にてワークショップを開催しました。当日は、気仙沼にて高齢者の方を多く抱える町の自治会関係者の方や、防災に関して興味を持つ中学生などが参加し、障がい者に対する日常の接し方やマナー、そして車いすの取り扱いについて学びました。

また本ワークショップ開催に先立って、2013年11月17日に気仙沼市階上公民図書館にて、自治会関係者や福祉施設の担当の方、そして株式会社ミライロの垣内社長をお呼びして、避難行動要支援者避難誘導に関するガイドライン策定に向けて話し合いをしました。ここでは、気仙沼の各町の高齢者の生活の状況や地域特性、震災時に起きた福祉施設で起きた事例などをヒアリング。今後の津波避難訓練実施に向けて、さまざまな課題を抽出しました。


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当日は、前回のミーティングにも参加いただいた、ミライロの垣内社長の講演を中心にワークショップは進行しました。「今日は、車いすの私だからこそ伝えられることをお話し、皆さんと一緒に考えながら会を進行したいと思います。震災時には、健常者に比べて約2倍と障がい者の方が死亡率が高いデータが出ています。この理由として、まずは本人やご家族が、生き抜く覚悟と生き抜く術を持ちあわせていなかった点が挙げられます。どうせ逃げ切れないだろう、というあきらめとか、どうやって急いで逃げればいいか分からない、などです。続いて、企業や施設側にも足りなかったものがあります。震災が起きた時に、例えばホテル、飲食店、カラオケなどの従業員たちが、どうやって車いすや視覚障がいの方を避難誘導したらいいか分からない、など、有事の際の対応について皆が知らないという状況もありました。そして社会全体を見ても、障害者や高齢者についてよく知らない状況かと思います。知らないがゆえに、街中で声をかけることすらも出来ないわけです。視覚に障がいのある方が街で立ち往生している、困っている。でも、何をしてあげればいいんだろうと、なかなか声をかけられなかったりします。日頃声をかけられていない人が、地震や津波の時に声をかけられるはずがありません。こうした社会全体の分からない、を変えていかなければならないと私たちは考えています。そこで今日は、皆さんに少しでも障がい者や高齢者への接し方を知っていただこうと、ワークショップに参加させていただきました」。


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まずは避難行動要支援者の社会的状況や現状を知り、これからの取組みの課題について考えました。次に、ユニバーサルマナー検定3級を参加者みんなが受けて、実際に例を挙げて障がいのある方への接し方についてグループになって話し合い、発表していただきました。こうした取り組みによって、皆が避難行動要支援者への関心を持ち、そして周りの1人でも多くの人を救える社会へと、意識を変えていくことの大切さを学びました。


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垣内社長の言葉。「従来、障がいのある方や高齢者の方と向き合うことというのは特別なことでした。例えば、福祉系の学部、学科じゃないと学ぶことではないとか、看護、介護の知識が必要だとか。そうではありません、今の日本では障がいのある方や高齢者の方と向き合い方は、1つのマナーの領域にあると考え、皆さんが身につけていて当然の領域です。皆さんがそのマナー身につけ、日頃出来ているからこそ、いざという時に助けられるとそういった根幹の部分です。防災という観点で、逃げやすい建物にしておくとか設備の部分を考えていくことはもちろん大切です。ただ、ハード面をバリアフリーにするにはお金もスペースも、時間もかかります。また、それらが全部出来てないと、障がいのある方や高齢者の方の命が守れないのかというと、そうではないと私は思っています。「ハードを変えられなくても、ハートは今から変えられることはできる」これが私の考えです。仮に段差があったとしても、階段しかない建物であったとしても、もし1人が車いすの押し方を知っているとしたら、もし2人3人の人が車いすの担ぎ方を知っているのであれば、1人の命を守ることができるかもしれません。建物というハードを変える事ができなかったとしても、ハートを、向き合い方の部分を皆で考えていくことさえできれば、周りの命を守ることができるかもしれません。今回の震災を通して、社会や私たちがあらためて障がいのある方の向き合い方というのを考えていかなければいけない時代にある、ということを思っています。そのためにも、今回はユニバーサルマナー検定を通して、障がいのある方や高齢者の方と向き合い方を学んでいただけたら嬉しいです」。


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最後に体育館に移動して、本物の車いすを使って、車いすの扱い方、そして車いすの方への接し方を学びました。こうしたことを「知っている」だけで、駅の階段で困っている方がいればお手伝いをしたり、震災の際にも避難行動要支援者に声をかけて行動を起こす心構えができます。今回は、防災減災に興味を持つ中学生の方も参加していただきました。若い世代が興味を持って参加することで、少しずつでも障がい者や高齢者への関心を持つ社会へと変わっていくことを期待して、ワークショップを終えました。




◆実施概要
(1)日時:2014年3月16日(日)14:00~17:00
(2)場所:気仙沼市階上中学校 体育館ミーティングルーム
(3)実施内容
14:00~
カケアガレ!日本の取組み紹介
株式会社ミライロ 柿内俊哉
「社会で守る!自分で守る!災害時に求められる3つのこと」
「ユニバーサルマナー検定 3級」実施検定
16:20~
実演「車いすの取り扱い方講座」


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「カケアガレ! 日本」とは?

「カケアガレ!日本」とは?の紹介を動画で見ることができます。

Case04 「陸前高田市」の場合

2015年2月26日、陸前高田市で行われた模様を、動画で見ることができます。

Case03 「タイ・プーケット」の場合

2014年6月18日、タイ・プーケットのパトン地区で行われた模様を、動画で見ることができます。

Case02「宮城県山元町」の場合

2013年8月31日、宮城県山元町で行われた模様を、動画で見ることができます。

Case01「宮城県岩沼市」の場合

2012年9月1日、宮城県岩沼市で行われた模様を、動画で見ることができます。